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創作日本料理“もも瀬”のブログです。
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八寸場の仕事は、主に、盛りつけです。

料理長が見本に盛りつけた料理をそのまま、盛りつけですが、コレが又何とも難しかったのを覚えています。

一品角度が、違ったら出来上がりが、全然違ってくる難しさ。

日本料理の盛りつけの基本は、左上から始まり、右下に三角形を意識して、川が流れる用に盛りつけると、教わりました。

この頃から、花板さんから、毎日 「ひと口メモ」と言って、料理用語と、云われとか、ひとつ、ひとつ教わりました。

盛りつけの基本を身に付ける為に、休みの日は京都のお寺の庭を見学に行って、盛りつけの、空間の美しさを勉強しに、行って来なさいと、小遣いを頂いて、いったのを覚えています。


今は、役にたっていますが、当時は意味がわかりませんでした。




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追い回しの仕事に慣れてくると、ドンドン色々な事を経験させてくれました。


包丁の種類も、柳包丁、薄刃、出刃、黒出刃、相出刃、てっさ包丁、くりねき、打ち抜き、細工包丁、鱧切り包丁、包丁磨きだけも、すごく時間がかかりますが
包丁研ぎを教えもらった時は、うれしくて、ずーっと研いでいたら、研ぎ過ぎて叱られました。

包丁磨きは、表10回裏一回が基本です。




料理屋のご主人に、最初に、言われた言葉 「働くとは、はたの人たちを楽に、すること」と教えられました。

洗い場の仕事は、鍋は勿論、野菜も洗うし包丁、まな板、床磨き、料理場の掃除、トイレ、追い回しは、とにかく料理場をクルクル回っていただけでした。

仕事の合間に、包丁を使う為の肘を使ってのイメージ練習。
鍋洗いは、魚を炊いた鍋洗い、野菜を炊いた鍋洗い、油物を炊いた鍋洗い、全て同じ洗い方をしていると煮方さんに、鍋を返すのが遅れて、叱られるので、全て洗い方を変えて洗います。

仕事終わりには、全ての鍋をピカピカになるまで、磨いて終わりです。




料理の修業は、厳しいと、聞いていましたので、私は、まずは殴られたり、蹴らたりしても、痛さをなるべく感じないように、身体だけを鍛えて、修業に向いましたので、料理の材料の名前すら、全く知りませんでした。

大葉持ておいでと、言われてわかりません。

わさびも、本わさびなんて見た事もありません。

ケンは?菊花?ホジソ?ウド?

一番びっくりしたのは、レタスでした、レタスは、昭和50年頃は、珍しい生野菜で、ニューヨークレタスと言っていて、料理場では、レタスの呼び名はニューヨークでした。


料理場で、解る野菜は、大根、人参、胡瓜他数種類だけでした。

まったく、別世界です。

1日、1日、覚える事が山ほどあります。

先輩方の言われる事が理解出来るまで、どれくらい、かかったのか、わかりませんでした。

料理屋には、特殊な材料がいっぱいでした。

もっとも、三重の田舎の漁師町に育った私は、特に無知だったと、思います。

一年か、二年は、こんな感じで料理場では、全く役たたずでした。



私のお店は、道頓堀川の岸辺にあり、地下に料理場があり、一階は、カウンター天麩羅、二階は、会席料理、ふぐ料理、三階は、宴会場で、四階は、若旦那夫妻が住んでいるといったお店でした。


私は、料理人になる事だけを考えて、お店に、入りましたが、自分の愚かさにがく然としました。


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プロフィール
HN:
もも瀬
性別:
男性
職業:
調理師
自己紹介:
日本料理の道を志し、30年が過ぎました。
ここでは私が日本料理を感じ学んだ想いを表したいと思います。
お問い合わせ
住所:三重県四日市市鵜の森1丁目2-15メゾンヴァンベール(近鉄四日市西口徒歩5分)
TEL:0593-57-3116
営業時間:11:00~14:00(ランチのみ)
17:00~22:00(21:45オーダーストップ)
定休日:毎週日曜日(予約は承ります)
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